顧客の声をAIで再現!ChatGPTを使った、ターゲット理解とニーズ発掘術

アイディアを出す

「どんな機能を入れるべきか」「ユーザーが本当に求めているものは何か」

商品企画担当者が直面するこの課題を、ChatGPTを活用することで明確にできます。ペルソナを設定し、そのペルソナに質問を投げかけることで、ターゲットユーザーの本音や潜在ニーズを言語化可能に。必要な要素は、①リアルなペルソナ作成、②ニーズを引き出す質問設計です。

本記事では、ChatGPTを使ったペルソナ設定とニーズを把握する方法を具体例を使い紹介します。

ユーザー利用できる場面
商品企画担当者ユーザーの悩みを反映した新機能アイデアを発想
広告プランナー広告コピーの訴求軸をターゲット目線で設計できる
コンテンツマーケターペルソナに合ったブログ企画を立案できる

手順(1) ペルソナを設定する

今回は、商品企画担当者として「20〜30代女性向けのノンカフェイン飲料のニーズを明らかにし、企画の方向性を定める」ことを目的としてニーズを探ります。

ChatGPTへ入力してみましょう。

プロンプト
#命令文

20〜30代女性のノンカフェイン飲料購入者を想定したペルソナを1人作成してください。

以下の情報を含めてください:

名前、年齢、職業、居住地、家族構成、ライフスタイル、趣味、日常の悩み、健康意識、飲料に求めること

この命令を実行すると、ChatGPTは以下の通り回答をしてくれました。

■ChatGPTの回答

名前:理恵(りえ)
年齢:32歳
職業:フリーランスのWebデザイナー
居住地:神奈川県藤沢市
家族構成:夫と2歳の娘の3人暮らし
ライフスタイル:在宅勤務中心。育児と仕事の合間にリラックスタイムを重視
趣味:ナチュラルフードやヨガ
悩み:カフェインで眠れなくなるため、夜の飲み物に気を遣う
健康意識:オーガニック志向、添加物を避ける
飲料に求めること:リラックスできる香り、無添加、ノンカフェイン

プロンプト入力のポイントは、属性だけでなくライフスタイルや悩みを入れることでペルソナ設定する人物像に「リアルさ」が出ます。また、「飲料に求めるポイントを入れる」ことで、後の質問に使える軸をつくることができます。

手順(2) 商品のニーズを探る

手順(1)で設定したペルソナを用いて、商品企画に必要な質問をしてみましょう

一人称で答えさせることでChatGPTがペルソナで設定した人物として回答してくれます。また、「選ぶ基準+理由」を聞くことで、表面的なニーズではなく“価値観”を基にニーズを探ることができます。

プロンプト
#命令文

上記のペルソナ「理恵」に、以下の質問に一人称で答えてもらってください。
「夜に飲むノンカフェイン飲料を選ぶとき、何を基準に選びますか?その理由も教えてください。」


■ChatGPTの回答

「夜に飲むノンカフェイン飲料は、香りと原材料を見て選びます。仕事や育児のストレスを和らげるために、ハーブティーのような香りがあると癒されますし、子どもが寝てからの時間を自分らしく過ごすためにも、余計な添加物がないものを選ぶようにしています。」

ChatGPTから、価値観ベースの回答を得ることができました。このようにChatGPTを使ってペルソナを設定し、そのペルソナに質問を投げかけることで、商品企画の方向性を“ユーザーの声”から逆算することが可能となります。また、リアルな生活背景を持つペルソナを通じて、仮説だけでは掴みきれない“感情”や“価値観”を可視化できるようになります。

まとめ

  • ChatGPTでリアルなペルソナを短時間で構築可能
  • 質問を通じてユーザーの本音・価値観を引き出せる
  • 商品企画の方向性を“仮説”ではなく“共感”でつくれる